BenQ の プロフェッショナルドッキングステーション【DP1310】をご提供いただきました。USB-CとHDMIの2ソースに対応し、3画面出力を実現するドッキングステーションとのこと。在宅勤務とサボり趣味を同じ環境でこなしている私には最適なアイテムなのではないか。
本記事ではこのDP1310を紹介しつつ、どういう機能や使い道があるのか?セットアップ方法は?デスクにセットした様子はイケてるか?どういう人に向いているのか?などについて詳しく紹介していきます。
BenQ DP1310 レビュー
先に良いところと悪いところを紹介。追って詳しく紹介ていきます。
いまいち:
USB-C入力では4Kは60Hz制限
Thunderboltには微妙に非対応
開封!
なにはともあれ、さっそく開封してみます。ドン!
付属しているHDMIケーブルのバージョンは「2.1」、8K60Hzに対応しています。USB-Cケーブルは 3.2のGen2。最大転送速度 20Gbps、100Wまでの電力伝送に対応しています。スペックに準拠したケーブルが同梱していて、すぐに使えるようになってます。
本体レビュー
本体サイズは156 x 103 x 40 (mm)、重量は550g。一般的なドッキングステーションと比較するとやや存在感が強いですが、机の片隅に置く分には問題のないサイズ感。
アルミニウム合金の躯体にワンポイントのモスグリーン、波紋のような加工が施されたフロント。総合して「オシャレ」、BenQらしいクールなデザインです。
フロントにはUSB-Aポート×2、USB-Cポート、3.5mmオーディオポートを装備。大きなグリーンのボタンは映像入力の切り替えを行うスイッチになっています。USB-Cポートは36W 10Gbpsとハイパワーな点がポイント。
背面は上写真の通り。InputにUSB-C(10Gbps,100W)とHDMI 2.1。OutputにHDMI が2ポートと、Displayポートを装備。OutputのHDMI2.1は、フロントの映像切替ボタンを押すと出力を切り替えます。
映像切替をすると、上写真の「緑」と「水色」のポート入力を交互に切り替えます。HDMI 2.1は共用で常時出力されるポートです。【USB-C】ポートからは、【HDMI×2】+【DP ×1】 の最大で3画面まで出力できます。
加えて、LANポートとUSB-A端子を3つ備えています。USB-Aポートは USB 3.2 Gen2(10Gbps, 7.5W)が1ポート、USB 2.0 (480Mbps)が2ポートです。
ドッキングステーションあるあるですが、ACアダプターは本体と並ぶほどのサイズになっています。ハイパワーなドッキングステーションは大体同じ問題を抱えているので、配線をどうするか?は予め考えておいた方がいいと思います。
セットアップ&スタイリング
本体は縦置き/横置きの両方に対応しています。
セットアップは特に難しいこともなく、各種ケーブルを挿して配置するだけ。接続するケーブルの数が多いので、スッキリと配置するのは少し骨が折れます。大きなACアダプターも机の下に隠して、配線完了です。
縦置きで置くとこんな感じ。背面から伸びたUSB-CケーブルをタブレットPCのType-Cポートに接続しています。メイン機はASUS ROG Z13ですが、マルチディスプレイ化と充電と周辺機器の接続が一本で済んで便利。そして机の上もスッキリ。これが満たせるだけでドッキングステーションの基本は満たせていると言っていいでしょう。
充電/外部モニター/有線LAN/周辺機器への接続がケーブル一本なのがドッキングステーションの魅力。さらにDP1310はDisplayLinkに対応、Macbook M1 M2等でもデュアル/トリプルモニターが実現できます。
映像切替え機能を試す
DP1310の最大の特徴である、映像切替えを試してみます。
仕事用に使っている Surface Book3も DP1310に接続。PowerDeliveryに対応したハブをかまして、給電はフロントのUSB Tyep-Cから、HDMI出力はDP1310背面に接続。これで映像切替を行えば、ROG Z13とSurface Book3で映像が切り替わるはずです。
無事に切り替えることができました!切り替えが若干モタつく印象がありますが、他社のセレクターを使ってもこんなもんなので、モニター側の性能も一因かも。なんにせよ、数秒で切り替わるので大したストレスではありません。
セレクターがドッキングステーションと一体化しているのは使ってみて分かる便利さ!仕事用/私用のPCがすぐに切り替えられるのは色々と捗ります。
PCだけでなくゲーム機と接続することも、もちろん可能。Nintendo Switchを社外のドックを使って出力してみます。
こちらも問題なし。うーん便利!
私は仕事も遊びも同じ環境で賄いたいタイプなんですが、そういう方にはマジでオススメです。デュアルモニターにして、仕事は2画面。遊びは1画面ゲームにして、もう1画面で攻略サイトやSNSを見る…なんて切り替えも可能。アイデアと配線次第で環境をガラリと変えられる面白いガジェットです。
PBP、PIPと使うと面白い
PBP(Picture By Picture)機能付きのモニターだとこんなことも。1枚のモニターをマルチディスプレイのように使っています。ボタンを押すたびに「1画面」と「2画面分割」が切り替わるように配線してみましたが、結構便利!画面の左と右で作業領域が分けられるし、必要ないときは1画面にすぐ切り替えられます。アイデア次第で面白い使い方が考えられますね。
基本性能確認
先に書いた通り、背面PDポートは100W充電、全面PDポートは36W充電です。実際どの程度出力が出るのか見てみます。充電対象は Microsoft SurfaceBook3、メイン充電器のワット数は95Wです。残バッテリーは50%程度の状態で計測しました。
背面PDは80W前後、全面PDは33.4Wで安定しました。かなり高出力。カタログスペックに近い値を安定して叩き出してます。最近のPD充電可能なPCなら、余裕をもって充電できるでしょう。
PDポートの前/後でPCを2台接続しても同様の値が出ました。ノートPCを2台同時接続した状態での運用も余裕。接続の幅がいろいろ広がります。
一点注意が。試しにThunderbolt対応の外付けGPUを接続してみましたが、こちらは上手く認識できませんでした。BenQのQ&A(Thunderbolt 3/ 4を搭載しているノートPCはDP1310と互換性がありますか?)には「最大10GbpsのUSBデータ転送速度のみ対応しており、Thunderbolt 3/4の最大データ転送速度である40Gbpsには対応していない」ことが明記されています。Thunderbolt対応機をフル活用したい場合には注意が必要です。
ドッキングステーションで悩まされるのが排熱の問題。高価なドッキングステーションでも熱暴走して動作が安定しない、というような機器があったりしますが、DP1310は長時間使っても至って安定。DP1310に接続した状態で毎日10時間近くPCを酷使していますが、表面は温かくなる程度で問題なし。
映像切替がイマイチうまくいかない…なんてこともなく、動作はド安定。映像切替可能というキワモノ機能(すいません)に目が行きがちですが、基本性能も高いレベルでまとまっています。映像切替機能にピンとくる方には間違いなくオススメできる一台です。
まとめ
「最大3画面出力」という大きな魅力を持つ BenQ DP1310。映像切替という少し変わった機能に目が行きがちですが、2台のPCを同時充電できる高出力、Dolby Atmos の空間オーディオやHDRにも対応、放熱性も高く長時間の動作でも安定と、基本性能が高いドックに仕上がっています。
3画面出力を使うか?映像切替が使用環境にマッチするか?の2点が選択基準。ゲーム機とPC画面を切り替えたい、PBPで複数端末の画面を切り替えたいなど、使用する機器が多い方には最適なドッキングステーションです。
公式ストアでの販売のほか、Amazonには BenQ Store(公式ストア)による販売があるので、そちらもおススメ。セールは対象外になりがちですが、クーポンが配布されていて10%オフで購入可能です。
仕事と趣味を同じ環境でこなしたい方には特にオススメ!ボタン一つで環境をガラリと変えられる利便性は、他のドックにはない魅力。モニターの入力切替でポチポチ頑張っている方は、是非試してほしい!
本記事はこれにて。最後までお読みいただき、ありがとうございました。