平成で起こったパラダイムシフトは幾つかありますが、最後にやってきたものとして「書籍のデジタル化」があると思います。
電子への移行がほぼ完了した書籍ですが、紙媒体の本を読まなくなった訳ではありません。図書館で借りた本や、スキャンする程ではないが読みたい本、つまり処分を決めて読む本などはそのまま読みます。人から借りたりする場合もそうですね。
かつて紙でしか本を読まなかったときから愛用しているブックカバーがコレです。一人暮らしを始めたときに買ったので、もう15年ぐらいになるでしょうか。ドイツのブランドBREEのヌメ革ブックカバーです。
BREEってどんなブランド?
BREEは1970年にニーダーザクセン州で始まったブランドです。1980年には世界中に展開されてるなど、早い段階でワールドワイドな商売を始めた敏腕メーカーです。
高品質な皮革を使ったカバンや財布などを作り続けている一方、高品質ナイロンやターポリン素材を導入するなど素材のイノベーションにも力を入れています。
複数の素材を擁する中でも、やはりBREEの真骨頂とも言えるのはヌメ革を使った製品でしょう。
ヌメ革とは?「革の中の革」
皮革は「鞣し(なめし)」という工程を経て「皮」から「革」になるのですが、ヌメ革は植物に由来するタンニンで鞣されてそれ以上の加工を施さない牛革のことを指します。
「革の中の革」と評されることもあるヌメ革は経年変化を楽しむのに適したプリミティブな皮革で、革の味わい、質感を特に楽しむことができる素材です。
防水スプレーなどは散布せず、あまり手入れもせず使っています。ヌメ革は耐久力においても定評があり、ヘタリなどは見当たりません。
日光に当てたり、オイルを塗るなどするともっと一律に飴色にできるのですが、私はこの「まさしく使い込んでいる感」がむしろ気に入っています。自分好みにエイジングを楽しむことができるのもヌメ革の魅力といえますね。
用途と購入できる店舗
今でも文庫を読むときには、このブックカバーを被せて読書を楽しんでいます。
私は手汗をかきやすく、ブックカバーなしで長時間の読書をすると背表紙がややシットリとしてしまいます。快適な読書のためにもこのブックカバーは必須なのです。オシャレで実用的…なんと甘美な響き。
BREEの店舗は全国四か所、主要都市にしかないのが難点ですが、公式のオンラインストアが展開されています。
実物を見ると、作りの精密さと革の表情の豊かさに魅せられることは請け合い。手に取って頂くのが一番ですが、近くに正規点がない!などの場合にはオンラインストアのご利用をお勧めします。
…と思ったのですが、公式オンラインストアにはもうブックカバーの取り扱いはないようです。楽天やYahooショッピングにはあるようなので、そちらのご利用もご検討のほど。