ずっと停滞が続いていた加湿器選び。どの製品も似たり寄ったりで、これ!という製品がありませんでした。
しかしここ数年はダイニチ工業が注目度ナンバーワン。今回は新たに購入したHD-LX1221を紹介しながら、ダイニチ加湿器の外見や素晴らしい点などを紹介していきます。最後までお付き合いください。
ダイニチの「ハイブリッド式」とは
加湿器の加湿方法には、いくつか種類があります。「気化式」「スチーム式」「超音波式」のような従来方式は、上図のように一長一短でした。そこでダイニチが採用してるのが 気化式×温風気化式 のハイブリッド。水を含んだフィルターに温風を当てて加湿する方式です。
「加湿が広がる」「省エネ」という長所はそのままに気化式の弱点だった「加湿の遅さ」を解決。なおかつ静音という、弱点のない方式なのです。
レビュー
開封レビュー
HD-LX1221は、LXシリーズと呼ばれる高機能モデルに分類されます。「リビングの主役になるデザイン」と銘打たれた、ダイニチのハイエンドモデルです。
さっそく開封してみます。ドン。
おお、と声が出るほどに同梱物は簡素。過剰包装の製品が多い中、非常に好感のもてるパッケージングです。こうでなくちゃ。
木造20畳/プレハブ洋室33畳に対応した機種ですが、それにしては結構コンパクトに感じる外観です。
各種フィルター等はすでに取り付けられた状態ですが、テープなどで留められています。使う前に外すのを忘れずに!
本体仕様
適用床面積 | 木造:20畳 プレハブ洋室:33畳 |
加湿量 | 1200ml/h |
タンク容量 | 7.0L |
連続加湿時間 | 5.8〜11.7h |
運転音 | 13〜40dB |
本体サイズ(高さ×幅×奥行) | 405×390×245mm |
本体質量 | 6.4kg |
特筆すべきは「スマートリモコンに対応」している点。家庭のスマートホーム化が進む昨今、空気の読めた仕様です。使用感レビューで見ていきます。
本体レビュー
バイカラーでまとめられた本体は、国内の白物家電とは思えぬオシャレさ。amadanaを彷彿とさせるデザイン性の高さです。
コンセントのコードは背面から出ています。吸気口も背面にあります。吸気口の上にある小さな穴は、温湿度センサー。この面をできるだけ壁にくっつけたいところですが、壁から30cm以上離す必要があることをお忘れなく。
コントロールパネル。運転方法や目標湿度、タイマーなどの設定はここから。リモコンが付属していませんが、それはスマートリモコンに対応しているから。スマートホーム化を進めている家庭ならば、スマホからでも加湿器を操作できるようになります。
「赤外線に対応し、専用リモコンを付属しない」スタイルは、コスト削減にも繋がりますし非常にスマート。今後の標準になりそう。
側面の黒い部分はタンクになっています。上部にある取っ手を引っ張ると本体から着脱が可能です。タンク容量は7.0リットルで、上図のように下方にも取っ手が配置されています(「タンクWとって」と命名されています)。給水時にも安定して持ち歩くことが可能なデザインです。
タンクの下はトレーになっており、引き出すことができます。トレーは細かく分解可能で、お手入れがしやすい。
分解すると「抗菌フラットトレイ」「カンタン取替トレイカバー」「トレイ仕切り板」「抗菌気化フィルター」に分かれます。中でもカンタン取替カバーは画期的。カビが発生したら終わりだったトレイを保護してくれます。交換品も比較的お安く販売しています。
フィルターは5年に1回交換で2640円。カバーは3枚で1650円。消耗品の交換は高くつく場合が多いのですが、ダイニチは良心価格です。
タンクキャップには「Ag+抗菌アタッチメントEX」を装備。水中に抗菌成分が溶け出し雑菌の繁殖を抑え、ヌメリや臭いを抑える効果があるとのこと。
吸気口も外してメンテナンスできます。「吸気グリル」と「抗菌エアフィルター」に分離できて、掃除や交換がカンタンです。
使用感レビュー
我が家は高気密・高断熱住宅で全室洋室。「プレハブ洋室:33畳」に該当すると言っていいと思います。
我が家は2階建ての延べ床90㎡弱、全館空調の戸建てです。結論から言えばコレ一台で十分に賄えています。
以下は電子湿度計で測定した結果です(目標湿度は50%、運転は「標準」でテスト)。HD-LX1221をONして約1時間で50%に到達。その後は46%から52%の適正湿度の間で調整してくれています。
電源をOFFにすると湿度は40%程度まで下がりますが、再度ONにすると再び1時間ほどで50%近くまで戻っているのが判ります。
加湿の早さは「さすが」の一言。1時間程度で全室の湿度が目標湿度にになりました。全館空調がない場合はサーキュレーターで空気を掻きまわせば、近い結果が得られるでしょう。
湿度は60%を超えるとカビの原因になり、40%以下になると喉に違和感が出たりウイルスの繁殖リスクが上がります。50%前後が適正です。
上記の実験では湿度を40%から50%まで上昇させましたが、この1時間だけでタンクの水が半分まで減りました。一気に湿度を上昇させると当然ですが水の減りが早いです。逆に一度50%になってしまえば静音で動作、水の減りも緩やかになります。
妻からは特に「これまでに買った加湿器の中で、ダントツでメンテがしやすい」と高評価。中でも「カンタン取替トレイカバー」が素晴らしいとのこと。大きなトレイを丸洗いするのに比べれば、かなりお手入れが簡単になりました。取れない汚れがついても買い替えが容易なので、心の負担が小さいです。
消耗品がリーズナブルなのが嬉しい。シーズン毎に新調しても大した金額ではありません。以前使っていたPanasonic製と比べてランニングコストは半分ほど。メンテも楽になり良い事ばかりです。
カビの発生などメンテが面倒なフィルターですが、本機は純正フィルターが2000円チョイと安いので、毎シーズン買い換えています。衛生面でも安心です!
スマートリモコン連携ですが、やはり便利。家中のどこにいても調整ができますし、スケジュールで制御するなど細かい指示も可能になります。
スマートリモコンってどうしたらいいの?という方にはSwitchBotがおすすめ。自宅にルーターさえあれば、「ミニハブ」と呼ばれる製品を購入すれば家中の家電がスマホから動かせるようになります。
SwitchBotについてはコチラで詳しく紹介しています。
無印のキャスターつき台が最高
少し別の話ですが、加湿器はキャスター付きの台に乗せるとGOOD。重たく大きい加湿器でも移動させやすくなります。我が家は階段下に置いていますが、邪魔にならないところに置けてタンク交換もラクラク。
無印良品のものがジャストサイズでおすすめです。
総括
最初に書いた通りではありますが、ダイニチの加湿器は現在アタマ一つ抜けています。加湿性能・省エネ・メンテしやすさを高レベルで実現し、スマートリモコンにも対応。今買うなら(2021年10月現在)ダイニチ一択でしょう。
今回紹介したLXシリーズには27畳と33畳用がラインナップされています。高気密住宅や、マンションの方にはかなりおすすめです。
もう少し狭い部屋用のものを買いたい方はRXTシリーズが良いでしょう。14~24畳をラインナップしています。スマートリモコン対応はありませんが、それ以外の機能はだいたい同じです。
乾燥する季節、良い加湿器で潤いのある毎日を過ごしましょう!
最後までお読みいただき有難うございました。