その昔、スーパーや駄菓子屋に「カードが出てくる機械」がありました。20円を入れてダイヤルを回すとカード一枚… そのカードやカードの自動販売機を総称して「カードダス」と呼んでいました。
そのカードダスを、小型にリメイクした商品がコチラ、カードダスミニ自販機です。カードダス30周年記念にて2018年に販売されました。
横井画伯について
カードダス好きは大きく2党派に分けられます。すなわちSDガンダム派とドラゴンボール派です。ちなみに私はゴリゴリのSDガンダム派でした。
SDガンダムは横井考二さんというイラストレーターによってデザインされています。モッチリとしたデフォルメされたガンダムに、少年の心は鷲掴みされたのです。
彼の絵を見るだけでウットリ…。プラモデルのパケや連載漫画なども手掛けておられたので、グッとくる(元)少年は多いのです。
ガンダムだけでなく、仮面ライダーなどのSD(スーパーデフォルメ)化もされています。「仮面ライダー倶楽部」などが有名で、これまたグッときます。…35歳以上にしか分からない話かも知れません…
本体レビュー
カードダス全盛期のころ、私は幼稚園児。スーパーなどに連れて行ってもらった際、お菓子代として渡された100円をカードダスに捧げたものです。もちろん母親は眉をひそめますが、キラカードが出たときの興奮といったら…
きっと日本全国のオジサンたちが、似たような思い出を持っていることでしょう。白い筐体とシルバーのハンドル。大きさは違っても、雰囲気は当時さながらです。
本体の再現はもちろん、ディスプレイシートも完備。横井画伯のアートワークがプリントされた台紙を、当時のまま再現しています。カードを自由に買うことができない園児の私は、この絵をじっと眺めていたものです。
インターネットなどもなく情報を手に入れる手段が乏しかった当時、この台紙もカードダスの世界を知るための手がかりでした。
説明書きも当時のまま。「カードの出し方」の味のある説明図、「20えん」の文字…すべてが懐かしい。
私はオフィスの自席に置いていますが、見ているだけでテンションが上がります。心が疲れた時にはコリコリ…とダイヤルを回して、童心に帰ります。
本当にコインを2枚入れないとダイヤルが回りません。すごい。細かい。嬉しい。
カードダスは当時から一枚20円。100円で5枚などの時代もありましたが、やはり一枚20円がシックリきます。
ダイヤルをまわすときの、あの独特な「ミチミチミチッ」という小気味よい音も、それなりに再現されています。
幼稚園当時は少し大きく感じたダイヤル。このカードダスのダイヤルは小さめに作られているでしょうが、きっと本物のダイヤルも今触ったら小さいんだろうなあ。
そうそう、ちょびっとだけ出てきて、あとは手で引き抜くんですよ。もう射幸心煽られっぱなしです。
プリズム加工されたステッカーを「キラカード」と呼び、崇拝の象徴でした。当時なら、上の写真でもう叫び出すような興奮でした。
ああ…たまらない。当時の興奮と憧憬、思い出がよみがえって胸がいっぱいになります。本当に買ってよかったと思える逸品です。
用途。最強のおっさんホイホイ
なけなしの別用途として、パーティでビンゴゲームに…などと公式で謳われていますが、まあやめておきましょう。
ぜひ、皆さんの目につくところに置いてみてください。オッサンがわんさと釣れます。きっと聞いてもいない話を、童心に戻ったキラキラした目で語ってくれるでしょう。
適当な相槌を打とうものなら最高潮。押し寄せるように話を続けてくれる筈です。そういう意味では若い方のコミュニケーションツールとしてもおすすめです(?)。
実際、自席に置いていると「なんじゃこりゃあ…!」と同世代が釣れます。「頼む…一度やらせてくれ…」と20円を持参する人も多いです。実話。
再販あるか?
2018年に販売されたカードダスミニはもうプレミアがついてしまっています。発売以来、何度か再販がありましたが、2020年の3月を最後に途絶えています。
とはいえ、2~3度の再販があったのでおそらく今後もプレミアムバンダイで再販があるものと思います。ただし抽選販売の確率が高く、店頭も転売ヤーによって瞬殺でしょう。
こればっかりはバンダイさんに祈るしかありません。再販が決定したら、祈りながら抽選販売に身を任せましょう。
わが子は来年、かつて私がカードダスで遊んでいたころの年齢になります。コレクションや飾りとしても最高ですが、玩具は遊んでこそ!もう少ししたら子どもと一緒に遊んで、是非にも感想を聞いてみたいものです。
本日はこれにて。最後までお読みいただきありがとうございました。