- Vibram Five Fingersの概要
- Vibramという会社について
- Five Fingersの理念
- ハイテクシューズと何が違うか?
- Five Fingers そのほかのメリット
- 必読!注意点
- 取り扱い店舗
- 用途別おすすめモデル
ランニングを嗜む程度にやっていますが、ずっと高機能なランニングシューズを使用してきました。
しかし店頭で見つけた「裸足で走れるシューズ」という言葉に興味を惹かれ、以来5本足シューズを愛用しています。今回はそんな Vibram Five Fingers を、現在使用しているKMD SPORT LSを紹介しつつ解説します。
Vibram Five Fingersの概要
Vibramという会社に解説は不要かも知れません。登山用のブーツを始め、高品質なソール(靴底)を展開している企業です。ソールといえばVibram!ぐらいの勢いで圧倒的シェアを誇っています。
そんなVibramですが、実はシューズ自体も作っています。それが先に紹介した Five Fingersなのです。5本足ソックスのシューズ版を想像して頂いたら、ほぼ相違ないかと思います。
トレッキング用から普段使い用までラインナップされていますが、私が購入したのはKMD SPORT LSというモデル。ランニングやウォーキング等、運動全般に向いているとされる万能タイプです。私は週に2度ほど軽いランニングを行いますが、その際のお供として使用しています。
Vibramという会社について
Vibram HPより出典:https://eu.vibram.com/
イタリアにあるソールのメーカーで、1937年に創業の老舗です。
イタリアの登山家からの要望で、これまたイタリアの登山家であった創業者2名によって1935年にゴム製の靴底が開発されました。これが有名なビブラムソールの始まりです。
ビブラムソールの登場は登山業界では大きなパラダイムシフトをもたらし、革の靴底に鋲を打った登山靴を一気に駆逐しました。それからは皆様の知る通りで、登山家のみならずシティユースとしてもゴムの靴底が主流となりました。
Five Fingersの理念
barefootinc.jpより出典:https://www.barefootinc.jp/view/category/vibram-m
ファイブフィンガーズの理念は、詰まるところ「人間は『裸足』が自然な状態である」という思想に基づいています。ハイテクシューズの過保護な状態から、足を開放して故障しにくい身体を手に入れよう、というのがファイブフィンガーズの精神です。
クッション性の優れたシューズに頼って走ると、いわゆる「かかと着地」になり、着地時にブレーキがかかるばかりか膝へのダメージも大きくなる…という考え方です。
実のところ「かかと着地」が果たして悪いのか?は明確な答えが出ていません。すこし前まで、かかと着地の方が日本人にはあっていて、初心者がやるには脚にも優しい、とも言われていました。
しかし最近のランナー界隈では「かかと着地は悪」とされる傾向が特に強くみられるようになってきました。実際、海外のエリートランナーは殆どがフォアフット着地です。
ハイテクシューズと何が違うか?
正直、速く走ることだけに着目すれば、ファイブフィンガーズよりもハイテクシューズに分があるように思います。ハイペースで走るときなどは、特にそう感じます。
ハイテクシューズであれば、クッション性を利用して弾むように走ることができるので、言っていれば「シューズの力を使って速く走る」ことができます。また、多少乱暴に走っても高いクッション性が衝撃を吸収してくれるから、無理が効くというのもあります。
しかし私がランニングに求めているのは、速度よりも持久力などの身体能力向上、および健康面でのメリットです。これらにおいては、ファイブフィンガーズの優位性を大きく実感できます。
一番は、つま先の使い方が自然に身につくこと。クッション性の高いシューズのように「跳ねるように」走ることができないので、つま先で地面を蹴り出す感覚が必要になります。この蹴り出す感覚こそが、正しいランニングフォームに繋がっていきます。
また、自然につま先を使う筋肉が鍛えられることも大きなメリットです。
速度アップへの助力になることもそうですが、つま先を使うことで足の不調の解消にも繋がります。最近テレビで特集されているので、足裏を鍛えることで浮指などのリスクを軽減できることはご存知の方も多いと思います。
実際に使用してみて、脚部、特にふくらはぎ付近の筋肉が強く引き締まりました。クッション性がないゆえに自分の身体で衝撃を逃がす、或いは受け止めるように走るようになるので、体幹の向上など筋力アップ効果も強く感じられます。
Five Fingers そのほかのメリット
公式は以下のように謳っています。
その他、利用者より、以下のような声が寄せられています。
・外反母趾(指)や扁平足などが解消された。
・バランスの悪さからくる身体の不調が改善された。
・アスリートは本来のパフォーマンスを発揮できた。
・子どもの足を健やかに発達させられた。
・高齢者は転倒や老化防止につながった。
・脳梗塞が改善した。
このように多くの人が、「裸足」のメリットを体感しています。
脳梗塞が改善…などはちょっと分かりませんが、納得できる内容も多いです。公式ページではもっと長文で、グラフなどを交えつつメリットについて書かれているので、気になる方は一度ご覧ください。
必読!注意点
個人的な注意点ですが、このシューズで初めて走るときは頑張りすぎない方が良いと思います。私はいつも通りの距離をいつも通りのフォームで走って、2~3日ほど足が痛みました。
いつも通りの走り、つまりクッション性に頼った走りで、Five Fingersを使うと痛い目を見ます。まずは少しずつ、素足で走る感覚を取り戻していくところから始めるべきだったと後悔しました。もう長いこと裸足で走るなんて、してないですよね。
数キロのジョギングでもこうだったので、走り慣れた方や体力に自信がある方でも、いきなり長距離を走ったりせず、少しずつ慣らしていくことをお勧めします。故障しない体を手に入れようと頑張って、足を故障してしまっては意味がありません。
またシューズ全般に言えることですが、必ず試着してから購入してください。これは絶対!Five Fingersは足にフィットしていないと、裸足の感覚が得られません。足に密着しているからこそ得られる、指の一体感というのがこのシューズではとても大事です。
サイズ感は通常の靴と異なりますし、幅広サイズなども用意されているので、自分の足にフィットするサイズを吟味しましょう。より裸足に近い感覚が得られるはずです。
私は五本指ソックスなどは使わず、素足にファイブフィンガーズを履いて運動を楽しんでします。小難しい理屈は抜きにして、裸足で駆ける感覚は何とも言えず爽快です。こればかりは体験せずに説明できないので、ぜひ試してみてほしいです。
取り扱い店舗
下記から確認できます。
日本には、ファイブフィンガーズの公式販売店、オンリーショップはありません。なので、取扱店舗に行くしかないんですが…ラインナップをフルで取り扱っているところは、見たことがありません。売れ筋をチョロッと置いているだけ、という場合もあります。
3足目を試している経験上、FiveFingersのサイズ感はどれも同じでした。ですので店頭で試してみてサイズを覚えて、好みのタイプがなければ同じサイズを通販で買うのがおすすめです。
用途別おすすめモデル
残念ながら私が使用しているモデルは廃盤になった模様。今はラインナップが分かりやすくなりました(前は違いが分からなかったんですよ…)。
ランニング用をお求めならV-Rumがイチオシ。ランニング・ウォーキングはもちろん、初めてFive Fingersを使う方にもおすすめのモデルです。
ファイブフィンガーズには、普段履き用や室内履きなども用意されています。オフィスワークをしながらつま先を鍛えられます。運動に限らずスリッパ代わりやオフィスでの使用などの使い道も検討してはいかがでしょうか。
自分に最適な FiveFingers を探してみてください。本日はこれにて、最後までおよみいただきありがとうございました。